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MICE Future “Action”とは?
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、観光産業と同様にMICE産業もまた、未曾有の危機に直面しています。日常生活において「行動の変化」や「新しい生活様式」といった事が求められる中、MICEの運営も大きな変化に対応していかなければなりません。
この危機と急速な変化に対応するべく、JCMA(日本コンベンション協会)では、「新型コロナウイルス感染症禍におけるMICE開催のためのガイドライン(現在は第三版)」を策定し、協会員の枠を超えて一般公開に踏み切りました。
困難な状況下にある日本のMICE産業を「次のステージへ進める」ためには、関係者が知恵を振り絞って立てた対策の実践と検証という「行動(アクション)」が必要でした。「安全・安心」なMICEの開催を実現するため、全国のMICE関係者がそれぞれの場所で、「行動」を起こし、自分事として現状を見つめなおし、国内各地の情報を共有して前へ踏みだす「ショーケース」として実施されたのが、「MICE Future “Action”」です。
MICEの行方は?
沖縄会場では、県内MICE関連事業者を中心に「with コロナにおける”Okinawa MICE Solutions”」と題し、現状の共有と沖縄MICEのこれからについて意見を交わしました。株式会社DMC沖縄の徳田氏を進行役として進められた会の中では、相次ぐキャンセルという厳しい状況の共有がありつつも、事業者の方々が取り組む具体的な感染症対策、お客様との向き合い方(例:対策によるコスト増に伴う単純な単価増ではなく、提案内容や手配面での付加価値の提供による売上げ確保)などの前に進むための取り組みについて共有する場面もありました。
結びとして、「お客様に安心して沖縄に来ていただき、私たちのサービスをご利用頂くためにも、事業者ごとにガイドラインを策定し、その遵守について従業員ひとりひとりに意識づけを行う事」が重要であるとしつつ、「今一度、なぜ沖縄を選んでもらえるのか。沖縄MICEブランドのコンセプトを見つめ直し、自分たちにできる事を着実に実施していく事」もまた併せて考えていくことの重要性を確認しました。
沖縄らしさを出す感染症対策
今回のイベントでは、JCMA並びに沖縄県が策定したイベント開催のガイドラインを参考に感染症対策を実施しました。具体的な対策として、開催前に参加者の事前登録を行い、体調に異変がある場合の不参加のお願いをしました。当日は、検温・消毒を行った上で、受付を行う導線にしました。
会場の万国津梁館は、もともとオープンエアで開放的な設計となっています。換気を行うために扉を常時開放しても不自然さがないので、沖縄らしさを感じながらも密を避ける対策が行えました。
催事中の席は3名掛けの長テーブルを1名で利用し、エリアシンポジウム・本部との中継においてもソーシャルディスタンスを保って参加しました。マイクなど参加者が触れるものにはその都度消毒を行い利用するなど全体を通して感染症対策を徹底しました。
催事終了後に参加者の体調に異変がないか連絡し、確認ができたことで無事本催事の実証を終えました。
一連の対策を終えて、どこか無機質になりがちな感染症対策においても、会場のつくりや気候を活かすことで、沖縄らしさを醸成できました。また本催事では利用できませんでしたが、沖縄では会話の”きっかけ”となるかりゆしマスクや泡盛のアルコール消毒など感染症対策グッズも多くあります。これらを上手く活用することで、参加者同士の交流促進も期待できるのではないでしょうか。